随分と寒くなりましたが、お元気でお過ごしでしょうか。今回は、寒い時期に注意していただきたいことについてお話したいと思います。
冬に最も問題になるのは、入浴中の事故です。入浴中の事故で亡くなった方は年間19000人と推計されています。寒い脱衣所から急に熱い湯に入ることで、急激な温度変化による血圧の変動が起こり、ヒートショックと呼ばれる状況になります。また、長時間の入浴や、飲酒後の入浴によって熱中症を生じると、不整脈による突然死が起こります。熱中症は暑い夏のイメージだと思いますが、入浴中の事故の84%が入浴熱中症であったと報告されています。過度の長風呂や飲酒後の入浴は控え、水分補給を心がけてください。
先日、当院で急に高カルシウム血症になっていた方がいらっしゃいました。何か意識的に摂取している物がないか確認しましたら、便秘改善とダイエットのために、硬水(カルシウムやマグネシウムの含有量が多い水)の外国製ミネラルウォーターを常飲し始めたとのことでした。水分補給は重要ですが、過度のミネラルの接種は危険です。症状が現れず、密かに進行していることも多いので注意が必要です。初期症状としては、吐き気や食欲不振が生じ、重度の場合には意識障害や不整脈なども生じます。過度の接種は控えましょう。
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お知らせ2021.12.16