生物学的製剤やJAK阻害薬によって、関節リウマチのコントロールが非常に良くなっています。当院には800名以上の関節リウマチ患者さんが通院されていますが、CRPが1.0を超える方はほぼいらっしゃいません。関節リウマチは適切な時期に適切な治療が行われれば、怖い病気ではなくなったということを日々実感しています。
一方、新型コロナウイルス感染症は非常に難しい病気であることを実感しています。発症前から人に感染させる上に、自覚症状が改善していても人に感染させる力が発症から10日間は維持されますので、流行を止めることが困難です。5類になって以降、流行状況を正確に把握することが難しくなっていますが、現在は流行期です。また、マスクが撤廃されたことでインフルエンザも同時に流行しております。重症化リスクがある方は基本的な感染対策を今一度ご確認下さい。しばらくは人混みを避け、室内や公共交通機関ではマスクを着用することをお勧めします。
もしも、新型コロナウイルス感染症に感染した場合、関節リウマチの治療薬を継続すると重症化する可能性が高まります。感染時には休薬が必要です。休薬方法や期間については、個別にお尋ねください。国の方針で隔離期間が5日間に短縮されていますが、6日目以降もウイルスの排出は続きます。発症5日目では72%の方から、10日目でも18%の方から感染性のあるウイルスが検出されたというデータもります。少なくとも10日目までは外出時には不織布のマスクを着用して下さい。当院は多くの重症化リスクを持つ患者さんが通院されておりますので、院内感染予防のため、発症から14日間は来院をお控えくださいますようお願いしております。ご協力のほど、よろしくお願い致します。