ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか。私は大濠公園をウォーキングという予定を立てていたのですが、思ったよりも人が多く、早々に退散して来ました。
　筋力を維持し、関節の動きを保つためには運動が欠かせません。一方で、関節リウマチ患者さんでは関節に負担をかけないようにする必要もあり、なかなか運動は難しいと感じている方も多いかと思います。今日は自宅で簡単にできる「関節に負担のない運動」をご紹介します。
　関節破壊が進行している方や関節の痛みがある方では、「関節を曲げ伸ばしする運動（等張性運動）」ではなく、「関節を動かさずに目的の筋肉に力を入れて保持する運動（等尺性運動）」が適しています。例えば、下肢をまっすぐ伸ばし、太ももの前面に力を入れて足を持ちあげてキープする運動では、大腿四頭筋（太ももの筋肉）を鍛えることができます。また、伸縮性のベルト（スポーツ用品店に売っています）を太ももに巻き、仰向けで両脚を左右に広げてその位置で数秒間キープすると、中殿筋（股関節周囲の筋肉）を鍛えることができます。この２つの運動はどちらも関節に負荷をかけずに歩行に重要な筋肉を鍛えることができます。ただし、血圧が上がる可能性はありますので、高血圧の方では血圧に注意が必要です。
　最初はしんどいかもしれませんが、筋力がついてくると日常生活の動作がスムーズになり活動的に過ごせるようになります。また、筋肉がしっかりしていると関節の保護にもなります。ゴールデンウィーク中にご自宅でのんびり試してみてはいかがでしょうか。