お知らせ

感染予防対策は引き続き必要です

 先日、NHKでAIを使って論文を解析した結果が放送されていました。関節リウマチに長く携わっている先生が出演されていたこともあり、興味深く視聴しました。
 過去に類似したウイルスに感染し、その抗体を持っている(交差免疫)と、新型コロナウイルスに感染した場合、重症化しにくい(重症化率4.8%)ということが報告されています。日本を始め東アジアの多くの国では、交差免疫があることで、欧米と比較すると重症患者が少ないのではないかと考えられてます。
 
交差免疫に助けられる分、日本は欧米よりも条件が良いとは思いますが、それだけでは感染を予防することはできません。引き続き、一人一人が適切な予防対策を実行することが重要です。
春先には、東京や大阪といった大都市での感染拡大が問題となっていましたが、最近は北海道での感染者数増加が心配です。コロナウイルスは基本的に低温かつ湿度が低いことを好みます。つまり、これから最もコロナウイルスが活発に活動できる季節に突入します。既に気温と湿度がウイルスの好む程度にまで低下している北海道で、感染拡大していることを考えると、今後、日本中で感染拡大する可能性があります。流行地域への不要不急の旅行や帰省、会食など感染リスクを高める行為は避けた方が良いでしょう。
今後は、これまで継続してきたマスクの着用や手指消毒、3密の回避に加えて、湿度の管理も必要です。室内の湿度を40~60%程度に保つと、ウイルスの拡散を防ぐことができ、喉のバリア機能を高めることができます。日頃の対策として、湿度の管理も加えた方が良いでしょう。
 
各国でワクチン開発が進められていますが、11月9日に発表された、アメリカのファイザー製薬とビオンテックが共同開発するワクチンの臨床試験(治験)の結果が世界中から大きく注目されています。感染を防ぐ有効率が90%を超えており、現時点で安全性を巡る重大な懸念はないということで、非常に有望と考えられています。日本政府は購入に向けてファイザー製薬と交渉済みですので、順次日本にも導入されることと思います。しかし、このワクチンは通常の冷蔵保存では5日間しか保管できず、基本的には超低温(マイナス70度以下)での管理が必要ですので、輸送や保管が非常に難しいという欠点があります。世界中に行き渡り、新型コロナウイルスへの脅威が解消されるまでには非常に長期間を要すると思われます。日本政府がファイザー製薬と契約できているのも、今のところ、国民の半数分ですので、ワクチン接種が開始されたとしても、感染予防対策は引き続き必要です。

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