院長ヴォイス

新型コロナワクチン接種時のリウマチ治療薬休薬について

 日本リウマチ学会から、新型コロナワクチン接種に関する見解が発表されました。日本リウマチ学会と米国リウマチ学会、欧州リウマチ学会の見解が一致している部分と、異なっている部分があります。
 高疾患活動性患者ではワクチン接種による抗体産生が低かったことが報告されており、3学会(米国リウマチ学会、欧州リウマチ学会、日本リウマチ学会)が共通して、ワクチン接種は原疾患の疾患活動性が安定している時に行うことを推奨しています。
 一方、リウマチの治療薬を休薬するかどうかについては、見解が異なっています。抗リウマチ薬を使用中の患者では、ワクチン接種によって得られる抗体価の上昇が少ないことが明らかになっています。そのため、米国リウマチ学会はワクチンの効果増強を目的として、メトトレキサート(MTX)、JAK阻害薬などはワクチン接種後1~2週間の休薬、アバタセプト静注は静注予定の1週間前にワクチン接種時期を調整、アバタセプト皮下注はワクチン接種後1~2週間の休薬など、薬剤に応じた休薬期間を提唱しています。欧州リウマチ学会はワクチンの効果増強を目的とした免疫抑制薬の調整については再燃のリスクがあるため、一般的には推奨しないとしています。日本リウマチ学会は、一時的に中止することでワクチンの効果が改善する可能性はあるものの、中止することでリウマチ性疾患が悪化する可能性、原疾患が悪化している状況で新型コロナウイルスに感染した場合に新型コロナウイルス感染症が重症化する可能性を考慮し、「十分に個々人の状況を勘案した上でご検討ください」としています。
 これまで、当院では、米国リウマチ学会の提唱に従い、ワクチン接種時に1~2週間の休薬期間を設定しておりました。原疾患の病状が安定している方の多くは1~2週間の休薬期間を設けても病状に大きな変化はありませんでした。休薬によって、一時的に病状が悪化する方もいらっしゃいましたが、多くは治療薬再開後に速やかに改善し、休薬によるデメリットは最小限で済んだのではないかと思います。しかし、休薬中に原疾患の病状が著しく悪化した方、再開後も病状が改善するまでに時間がかかってしまった方もいらっしゃいました。
 当院では、今後のワクチン接種時の休薬に関しては下記の通りにいたします。原疾患の病状が安定している方、これまでの接種時に休薬しても問題がなかった方は、ワクチンの効果を得ることを優先し、次回以降のワクチン接種でも休薬期間を設けます。原疾患の病状が不安定な方、過去にワクチン接種のための休薬で病状が悪化して困った方では、原疾患の安定を優先し、ワクチン接種後の休薬期間を設けません。患者さん一人一人の状況に合わせて、休薬期間を設定するかどうか、設定する場合の休薬の期間を検討します。個別にお伝えしますので、ワクチン接種が決まりましたらお知らせください。

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